【レビュー】 ウエハースの椅子

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こんばんは cutestyle です。今宵は小説レビューで。

著者: 江國香織
出版社: ハルキ文庫

冒頭の「絶望のつぶやき」

「かつて、私は子供で、子供というものが
おそらくみんなそうであるように、
絶望していた。
絶望は永遠の状態として、ただそこにあった。
そもそものはじめから。
だから、いまでも私たちは親しい。やあ。 
それはときどきそう言って、旧友を訪ねるみたいに
私に会いにくる。やあ、ただいま」

主人公は 「子供の頃から絶望をしたまま
永遠の状態として続いている」存在。

主人公の「私」は 「絶望」することで、
過度の期待をしないで済むと考えています。

常に「絶望」している事で 小さな「希望」を期待する。
希望が小さければ 希望を裏切られたときのショックを
和らげる事ができると。

なるほど..........。

この主人公の生き方は
「他人に過度の希望を託さない」
といったところでしょうか。

はじめから ある程度の「絶望」をしていれば
自分以外の他人と付き合える。

そのような関係はまさに「もろい人間関係」であり、
タイトルの「ウエハースの椅子」と重なっています。
(江國さんはタイトルの付け方がうまいですね)

主人公は最後に
「他人と絶望を共有するカタチ」を
持ち始めます。

もしかすると この一文こそが人間関係そのものなのかもしれないと感じました。

ストーリー的には淡々と主人公の考え方がつづられていく内容のため、
ドラマチックではないけれど 「共感できるかもしれない」ストーリーです。
秀作ではないかと。
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by cutestyle | 2006-04-04 00:00 | なんだか話題

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